こんにちわ。

社会保険労務士の吉永です。


人との出会いも大切ですが、本との出合いもまた大切です。

幼少期はよく冒険物の本や空想物の本を読んでいました。

思春期には背伸びしながら村上春樹や山田詠美を読み、

成人した頃は流行の小説を読んだりしていました。

大人になるにつれて読む本のジャンルも広がり、自己啓発物や

ミステリー、専門書やハリポタシリーズ・・・話題になった本は

とりあえず読んで見ます。。が、本へのロマンスがないですね。

それでもやはりフィクションがの方が楽しめますね。


さて、最近面白かった本がありました。

それは矢部正秋著『プロ弁護士の思考術』という本です。

タイトル通り、弁護士である著者がその経験を書き記したものなの

ですが、内容がとても分かりやすく、職業人生に通じるものが

凝縮されていました。


例えば一節に、

「弁護士の役目はこのような無数のオプションを提示し、効果を予測し、

比較検討する判断材料を提供することにある。(中略)オプションが多ければ

多いほど、ビジネス交渉では強い立場に立つことができる。選択の自由が

あるとき、人は最大の自由を得ることができる。自由はオプションの中にしか

存在しない。オプションは事由を意味する」

という文章があります。

もちろんこの前提があるため、ここだけ読んでも「?」という方もいらっしゃるかも

しれません。

しかし後段にあるように、交渉する場面においては無数のオプションを想定し

提示できれば優位になれます。


社会保険労務士となってみて、中小事業主の方々を相手にビジネス交渉をしなくては

ならない場面に数回遭遇しました。


相手が社会保険労務士に何を期待しているのか?

相談を受けたが、答えは一つではないためどう説明していったらいいのか?

しかも相手は百戦錬磨の社長様です。

2回目までは完全に敗退でした。

3回目の経験でなんとなくコツが見えたような気になれました。

これの繰り返しなのでしょう。


そんな時この本の一節を読んで、少しだけ方法が見えた気がしました。

社会保険労務士の仕事も同じことです。

中小事業主の方々へ「オプション(手段)」を提示し、それぞれの手段がもたらす

効果を予想し、それぞれを比較検討し、判断材料となるように提示する」ことが

一番大切なことです。

相手へ押し付けてもいけませんし、答えは一つではありません。

判断するのも相手です。

そう知ったときに少しだけ交渉の方向性が見えた気がしました。


・・・もちろん、実際に上手くいっているかどうかは分かりませんが。。。




読んだ本に触発されたときは、なんともいえない嬉しさがあります。


昔は自己啓発物の本など・・・ほとんど読んでいませんでした。

触発される本は恋愛小説がほとんどだったような気がします。

山田詠美の本を読んだ後など自分がとてもセクシーになったような

気がしていました。


10数年後・・・それが今では・・・

今では自己啓発物の本を読み、昼休みに新聞を2種類読み明かしている

姿は・・・まるで昔勤めていた職場の部長のようです・・・。

これで午後からゴルフ雑誌を読み始めたら、完璧です!!