和田経営労務研究所
特定社会保険労務士
和 田 栄
http://www.jinsouken.jp/


先日、おもしろい?判決がありました。

それは
労災補償の男女差別は憲法違反!
というものです。

事案は、仕事のけがで顔に傷跡が残ったというものです。

このような「顔の障害」については
労災は障害補償の金額に男女で差をつけています。

障害等級は全部で14級あるのですが
顔に著しい醜状が残った場合は次のとおりです。

○男性は12級
○女性は7級
(数が少ない方が重い)


この差はとても大きくて
男性は給料の156日分を一時金でもらって終わりですが
女性は給料の131日分を年金で毎年もらえます(^_^)v

さらに、それ以外に別途一時金が次のとおり。

○男性は20万円
○女性は159万円


これって、ものすごい差ですよね。

顔なのでわからなくもないですが
そもそも労災の考え方は
障害による労働の能力や機能の低下を補填するものなので
顔の障害にこれほどの差というか
差をつけること自体おかしいという気もします(-_-メ

男女差別とか平等とかとは違う次元の話ですよね。

判決では
「仕事上も精神的苦痛もこれほどの差を設けるほどではない。
合理的理由のない性差別は憲法違反。」

としました。

まあ、妥当な判決ではないでしょうか( ̄ー ̄)