年金の官民格差 温存 

 

・・・職域加算の独自財源は温存・・・

 

 

政府は会社員の厚生年金と公務員の共済年金を「一元化」する法案を13日に閣議決定すします。

 

 

一元化と言いながら、将来の給付に備える肝心の積立金は統合せず、公務員の上乗せ給付の独自財源は温存します。

 

 

公務員の上乗せ給付(平均月2万円)の見直しも先送りし、官民の格差解消が進むかは不透明です。

 

 

現行制度では、月収が同じ36万円でも公務員の保険料(労使合計で月収の約15.8%)は月額約5万7000円と会社員(同16.4%、約5万9000円)より約2000円安くなっています。

 

 

一方、給付(報酬比例の年金)は公務員の共済年金が約12万円と会社員の厚生年金(約10万円)より2割多い実態があります。

 

 

この2割が公務員だけの上乗せ給付(職域加算)です。

 

 

保険料は公務員も会社員も毎年約0.35%ずつ上げており、会社員は17年、公務員は18年に18.3%となり、同水準で固定しますが、負担格差の解消には6年かかります。

 

 

もっと問題なのは、給付に充てる積立金の統合が中途半端なことです。

 

 

45兆円の公務員年金の積立金のうち厚生年金と統合するのは約半分(24兆円)だけで、残る20兆円は公務員OBや現役公務員の職域加算の財源に区分して共済年金側に残します。

  

 

受給者1人を現役2.4人で支える厚生年金に対し、公務員共済は受給者1人を支える現役は1.5人と高齢者の割合が大きい現実があります。

 

 

今後、公務員側の給付は民間以上に急増が見込まれ、一元化時点で手厚い積立金を持参しないと、将来、負担のしわ寄せが民間会社員に及ぶ恐れがあります。

 

 

 

 

 

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