取引先が契約を突然に破棄したので事業所を一つ廃止せざるを得なくなり、従業員を解雇する相談にのってもらいたいという会社からの依頼があった。訪問してみると、社長は現在入院中とのことで、事務員さんが社長から「村上社労士に相談してその指示に従え」と言われているとのことであった。ヤレヤレ・・・同級生が社長をやっているとは言え、厄介な相談だナ!!
社員が1名、フルタイムパートが1名、パートタイマーが1名で、他の10名はアルバイトであることがわかったので、上位3名に注意を集中するよう指示した。そのうえで、色々と過去の事柄を聞き出していくと、社員とフルタイムパートは解雇されることを既に知り、承諾している様子であるとのことであった。それなら話しは簡単と思ったが、残るパートさんは67歳で現在通勤労災で休業中の状態。誰が説明に行くの? やっぱり私しかいないナ。しょうがない、通勤労災の休業補償の手続きで毎月話しをしているから誠心誠意話しをすれば何とかなるだろうと判断した。
パートさん宅に訪問する前に電話をしたら、このパートさんも既に会社の状態は聞いており、「村上さんには色々と通勤労災でお世話になったから、解雇されるかどうかは村上さんにお任せします」とのことであった。私は思わず「え~!!解雇されるかどうかを私に一任されても困ります」としか言いようがない。仕方ないから、ユックリ、ユックリと噛み砕いて説明することにした。結局は「そんな状況なら解雇されても仕方ないですネ」との返事であった。
一応、書類を全て整えて、明日の夜に社長が入院している病院に説明に行き、社長が了解したら、明後日から具体的な行動が必要となる。
私もいままで色々な解雇や紛争を経験してきたが、正直言って、なんか拍子抜けする解雇事件だ。要するに、私がやるべきは形式だけを整えれば良い訳だ。これじゃあ報酬を沢山貰う訳にはいかないナ!!ガッカリ!!