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【退職金の支払い】

文字とおり「退職金」というものは、退職をするから貰えるものですね。

   ↓ ↓ ↓

では、退職「さえ」すれば誰でももらう権利があるのでしょうか?

これは一般的な原則のお話になりますが、
社長やパートタイマー等を含めて従業員が10名以上いる会社では、
【就業規則】の作成(周知)が義務付けられていますね。

そこで、退職金の支払についての規定がどのようになっているのかが
ポイントとなるのです。


また、規定されていても自社に合った内容出ない場合には無いに等しいのです。


退職金規定がどのようになっているのか今一度ご確認ください!

なぜなら、退職が決まっている従業員側からすれば大抵は
「辞めていく会社が困ろうと関係ない」のです。

有給休暇が残っていれば、我先に休む人もいるだろうし、
最悪な場合は「今日で辞めます」ってことも。。。


しかし、会社からすれば有給休暇を自由に使うことを責めることは
基本的には出来ないのです。

なのに、退職金は規定しているから払わなくてはならない。



こんなことで良いのですか?



ここで就業規則や雇用契約書が前面に出てくるのです!



就業規則などに『業務の引き継ぎを義務化』する旨を
規定しておき、この義務を果たさないものには退職金を
払わないという規定を付けておくのです。



すると、どうなると思いますか?

これらの義務を果たさないということで、会社としては
辞め行く従業員に対して「損害賠償」を請求できることも
あるのです。

しかし、こういった形で裁判にすると時間も費用も
かかりますね。

だから、細かく規定するのです。
「退職金の支払いは、業務の引き継ぎが条件」とね・・・


なお、いくら規定しているからといって、退職金の支払いを
全額不払いとすることは無理があるでしょう。


なぜなら「退職金」というのは、「賃金後払い説」「功労報償説」
あるからです。

全額不払いとするくらいの「労働者のそれまでの勤続の功労を抹消する」
くらいの事由があるか、もしくは、一部不支給とするに値する程度の、
著しく信義に反する行為があった場合に限られるからです。


いかがですか?

もう一度、自社の退職金規定・就業規則等の見直しをされてみることを
お勧めいたします!



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