賞与決定のシーズンです。人事考課が必要とされます。賞与を貰う方は嬉しいだけかもしれないけれど、評価する人にとっては「人が人を評価する」という辛い仕事をしなければなりません。しかし、組織が成長するためには避けて通ることができない仕事です。
今日は来期から新しい人事考課表の使用を開始されたいという会社の取締役会に出席して賞与決定の手順を半日見学してアドバイスしていました。
そして残りの半日と昨日は、その会社用の新しい人事考課表を作成していました。とはいってもたたき台です。このたたき台を基にして、会社のプロジェクトチームでブラッシュアップし、その会社オリジナルの人事考課表を創り上げます。
このときに私が特に気を配るのが、いかにして「会社の価値観」を人事考課表に中に折り込んでいくかということです。
書籍にあるような恰好の良いものではなく、泥臭い手順で、その会社の差別化に役立つような人事考課表を手造りしていきます。
ただし、50人未満の会社のように従業員の名前と顔が社長の頭の中で全て一致するような規模の場合には、下手に人事考課表で評価しようとせずに、従業員を1番から50番までの順位に並べ、何故その順位になったか、後から理由づけしてもらうようにお勧めしています。この規模の企業の場合は、下手な人事考課表で評価するよりも社長ほか2名程度の評価者が順位表を持ち寄り、それぞれの違う点を説明のうえ最終順位決定をするほうが正しい評価結果となることが多いようです。そのため、業種にもよりますが、50名規模未満の会社には人事考課表などつくらない方が良いとお話ししています。