給与体系の洗い直しをしている顧問先の給与計算担当者から「残業の計算方法を再確認したい」と電話で依頼があったので、訪問して色々と話しをした所、その会社では
(a)完全月給制で欠勤しても欠勤控除をしない従業員
(b)日給月給制で欠勤すると欠勤控除をする従業員
(c)給与の中に固定残業代が含まれている従業員とそうでない従業員
(d)時間給制で時間単価に固定残業代が含まれている従業員とそうでない従業員
(e)法定休日労働でなくても法定休日割増手当を支給する従業員とそうでない従業員
(f)法定休日労働をすると、割増率で割増賃金を加算するのではなく、定額を加算する従業員
など複雑を極めており、総従業員数 約800人強、20日締めの月末振込みだから実質計算可能期間は約6日程度、であることがわかり唖然とした。
これでは給与計算担当者もわからなくなってしまって当然だ。
そこで、私から「シンプル イズ ベストと言います。少人数のときには少々の例外があっても処理できますが、大人数になると可能な限りシンプルな運用ルールにしないと間違いの元になりますよ」とお話しした。その上で後日に、給与体系の洗い直しを検討している従業員に、「新しい体系を作ろうとする前に、複雑になってしまっている現状をシンプルにした方が良いです」と伝えることにした。
給与体系再構築にしても、自分達だけでやろうとせずに、私に相談しながら進めた方が早く良いものができるのに、なぜか自分達だけでやろうとしている。