あるお客様にて、従業員の方の休憩状況をお聞きし、
その独特な状態に驚きました。

ある意味では、規律制が低い、とされるかもしれません。
しかし、もう少しお話を伺ったところ、
どうもバランスが取れている気がしてなりませんでした。

規律制が低い、と感じた点は、要するにルーズという事です。
しかし、その背景を聞いたところ、全体的にはバランスが取れていて、
一部分をとってみて、規律制が低い、と定義する事に違和感を覚えました。

従業員全員が、その、私が、規律制が低いと感じた行動をとっている。
その行動とは、それを好む人にとって見ると、生理現象の一つと言えなくも無い。
仕事柄、そういった行動をとって見ても、成果や仕事ぶりに大きな悪影響を及ぼさない。
また、逆に、その行動のあった方が、成果や仕事ぶりが、高まる可能性もある。
その行動は、ある程度、従業員自身によって、管理されている。
その行動は、2年ほど前に、会社側より制限を加えられ、以前より大きくセーブされている。
その2年前の制限は、現在きちんと守られている。

その行動について、質問をしながら、上記の情報を得る事ができました。

私は、当初その行動を、今すぐ禁止させるべき行為、と認識しましたが、
これがこの会社の良い「社風」を形作っている要素の一つである事を確信するに至りました。

質問の中で、
そういう行動が取れるところが従業員にとって快適だろう
よそではできないだろうからウチを気に入ってくれている
との会社側のお言葉を聞きました。
それは確かに、直接的な効果を、差しています。

そして、私が注目した事は、こちらのお客様が、
その行動を容認している、という考え方を持っている事です。

そういう考え方をする「社風」がある事、が伺えるのです。
つまり、その行動を容認するバックボーンとしての「社風」をお持ちです。

従業員にとっての魅力とは、
その行動が可能かどうかより、その「社風」の方かと思い至ったのです。

これには、私の行動指針を大きく共鳴させました。
人事コンサルタントして、「社風」を考慮する事がそれまで頭に無かったのです。
ですが、これまでの自分の勤務経験を振り返ってみても、
「社風」の影響が強かった事はよく感じ取れます。

社風・・・この要素を取り入れることを大きく学んだ事例でした。

イオン社労士事務所hp