今月の当事務所のお勧め図書

『ついていきたいと思われるリーダーになる51の考え方』は、
私自身、少し胸が痛みます。

若かりし日に管理職を務めた自分を、
今に成って振り返ると、
恥ずかしい事ばかりしていたように思います。

日頃より企業の『社員満足度診断』をさせて頂くと、
管理職の言動が部下のモチベーションに大きく影響して居る事を実感します。

また、メンタルのバランスを失って去っていく社員の話も多くありますが、
この問題にも影を落としているように思います。

何故、古今東西管理職と呼ばれる人たちが
同じ過ちを繰り返すのか。

原因のひとつは、
おそらく各企業の社員に対する評価の基準にあるのではないかと考えています。

根拠のあいまいな能力主義や、

結果偏重の成果主義、

最近注目を集めている役割主義などの

評価制度を取っている企業は多いと思います。

その中で、管理職も一元的な評価基準で評価されます。

自分の地位を守り、
さらに次の段階に進む事は、誰にとっても重要です。

管理職が上層部の評価に囚われて、
部下を自分の道具にしてしまう。

この様な出来事も、
その管理職を責めてばかりは居られないかもしれません。

人が人を評価する事は、
想像以上に難しい事です。

一方で、多くの社員は、
自分自身を適正に評価してほしいと望んでいます。

納得のいかない評価や処遇がモチベーションを押し下げます。

社員のモチベーションが下がれば、
業務の精度は目に見えて落ちて行きます。

その事は職場の不和を呼び、
業績にも大きな影響を及ぼします。

この悪循環を断ち切り、
納得性の高い評価と処遇で社員のモチベーションを上げ、

活気のある職場環境を醸成して業績を向上させる。

そこで得た利益を処遇に反映させて、
さらに社員のモチベーションを上げる。

この好循環を生み出す為には、
最近一部の企業で取入れられている

『総合評価型人事制度』を導入し、
社員の持てる能力に対し、
能力、役割、成果のそれぞれの観点から、
調和のとれた評価をする事が重要だと考えています。