10年間の派遣 正社員の地位認められず

 ・・・労働者派遣法違反は認定 福岡高裁・・・

 

違法な雇用形態でテレビ西日本(福岡市、TNC)に派遣されたとして、子会社「TNCプロジェクト」の契約社員、宮崎幸二さん(49)が、テレビ西日本正社員としての地位確認と4200万円の損害賠償を両社に求めた訴訟の控訴審判決が29日、福岡高裁でありました。

  

裁判長は、テレビ西日本の労働者派遣法違反を一部認めましたが、宮崎さんの請求を退けた一審・福岡地裁判決を支持し、原告側控訴を棄却しました。

 

原告側によりますと、宮崎さんは2000年11月に子会社のTNCプロジェクトと雇用契約を結び、テレビ西日本に派遣され、1年間の雇用契約を更新しながら約10年、放送技術部などで働いていました。

  

控訴審判決はテレビ西日本について、企業が3年を超えた派遣労働者がいる職場に新たな労働者を受け入れる場合、派遣労働者に直接雇用を申し入れる義務などを定めた労働者派遣法に違反していたと認定しました。

 

しかし、違反の内容や程度からすると「原告の労働契約上の地位そのものに不利益を与えたとはいえない」と結論づけました。

 

原告側弁護士によりますと、「直接雇用を申し入れ義務」について事実認定し、違法と認めた判決は初めてといいます。

  

 

 
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