08年11月08日
名ばかり管理職問題~管理監督者性の争点~
こんばんわ。
今回は、今年に入って世間を騒がせました名ばかり管理職について取り上げたいと思います。全ての業界において名ばかり管理職は存在していると思いますが、やはりここは小売・飲食業における店長について最新の行政通達を踏まえ考察したいと思います。
・前段として、労働基準法第41条に定められる管理監督者に関する説明は以前にも書きましたので省略。
⇒ http://www.sharoshiblog.com/syaroushiyutaka/item_9604.html
さて、最新の行政解釈での店長の管理監督者性を判断する際の争点をまとめると以下のようになっています。
【 職務内容・責任・権限 】
1、店舗に所属するアルバイト・パートの採用及び解雇に関する責任と権限があるか?
2、店舗に所属する従業員(部下)の人事考課を行なうことが職務内容に含まれているか?
3、店舗に所属する従業員(部下)の勤務シフト表の作成や時間外労働の命令を行なう責任と権限があるか?
【 勤務形態 】
1、遅刻・早退をした場合に賃金控除又は減給等の不利益な取り扱いをされていないか?
2、部下と同じ職務が普段の労働時間の大半を占めていないか?
【 待 遇 】
1、年収ベースで店長以外の者とで優遇されていると認められるか?
2、時間単価額を算出した場合、他の従業員に比べその単価に差(高額)があるか?
これを全てクリアする場合はOK。
一つでもクリアできなければ、即ダメというわけではありませんが、管理監督者性を否定される要素となってしまいます。つまり、×が多ければ多いほど危険ということになります。
裁判例においても、確かに管理監督者性を否定され、残業代の支払を命じられるケースの方が多いですが、きちんと対応していれば管理監督者と認められることもあります。
さて、ここで以前にも触れた大手外食チェーンN社について触れたいと思います。
かのN社の場合、店長と下位職制の者は年収平均額には明確な差(100万以上)が見られたが、個別に見た場合店長は評価により年収に大きな差があり評価の低い店長と下位の職制の年収で明確な差がみられないばかりか逆転現象がおきており、管理監督者性を否定する重要な要素となったようです。
ではここで!!!
実際に店長の取り扱いをどうすればよいか?
第一に、リスク管理として管理監督者性を否定された場合のことを考えた対応をする必要があり、そのために、まずは店長に関する賃金に関し以下の項目の確認します。
①定額残業手当の支給は行なわれているか?
②役付手当の支給は行なわれているか?また、支給名目は?
定額残業手当が既に支給されている場合については、万が一争いとなり管理監督者性が否定された場合であっても、実際の時間外手当から当該定額残業手当の金額を控除することが可能である為ダメージが軽減できることとなります。
しかしながら、ここで定額残業手当を除外した割増賃金算定基礎賃金の時間単価額が他のパート・アルバイト従業員よりも低くなっている場合には、先に述べた待遇面での管理監督者性に疑義が生じてしまうので注意しなければなりません。
次に、役付手当であるが、ここでも管理監督者性が否定された場合のことを考えると、割増賃金を算定する場合当該役付手当を算定の基礎賃金に含めなければならないのか、除外していいのかという問題が出てきます。
そのため、役付手当は支給されているが、定額残業手当は支給されていないようなケースが一番危険といえます。
店長としての長時間勤務に対する定額残業代の意味合いとして役付手当を支給していたにも関わらず、管理監督者性を否定されてしまった場合・・・結果として役付手当を含めた算定基礎賃金での残業代を支払わなければならなくなります!!
賃金債権には2年の時効があり、多くは退職時のトラブルで追求されてしまいます。また、一人の店長の言い分を認めてしまうと全体に波及し莫大な金額を支払う必要がでてくる恐れがあります。
この機会に、自社の賃金規定を皆さん確認・再検討しし、労使共に納得のいくルールを定めるべきかと思います。グレーな問題をクリアにすることで労働者のモチベーションがアップすることは多々あります。
自社の賃金規定検証に興味ある方は是非当事務所へご相談ください。
■志戸岡社会保険労務士事務所
今回は、今年に入って世間を騒がせました名ばかり管理職について取り上げたいと思います。全ての業界において名ばかり管理職は存在していると思いますが、やはりここは小売・飲食業における店長について最新の行政通達を踏まえ考察したいと思います。
・前段として、労働基準法第41条に定められる管理監督者に関する説明は以前にも書きましたので省略。
⇒ http://www.sharoshiblog.com/syaroushiyutaka/item_9604.html
さて、最新の行政解釈での店長の管理監督者性を判断する際の争点をまとめると以下のようになっています。
【 職務内容・責任・権限 】
1、店舗に所属するアルバイト・パートの採用及び解雇に関する責任と権限があるか?
2、店舗に所属する従業員(部下)の人事考課を行なうことが職務内容に含まれているか?
3、店舗に所属する従業員(部下)の勤務シフト表の作成や時間外労働の命令を行なう責任と権限があるか?
【 勤務形態 】
1、遅刻・早退をした場合に賃金控除又は減給等の不利益な取り扱いをされていないか?
2、部下と同じ職務が普段の労働時間の大半を占めていないか?
【 待 遇 】
1、年収ベースで店長以外の者とで優遇されていると認められるか?
2、時間単価額を算出した場合、他の従業員に比べその単価に差(高額)があるか?
これを全てクリアする場合はOK。
一つでもクリアできなければ、即ダメというわけではありませんが、管理監督者性を否定される要素となってしまいます。つまり、×が多ければ多いほど危険ということになります。
裁判例においても、確かに管理監督者性を否定され、残業代の支払を命じられるケースの方が多いですが、きちんと対応していれば管理監督者と認められることもあります。
さて、ここで以前にも触れた大手外食チェーンN社について触れたいと思います。
かのN社の場合、店長と下位職制の者は年収平均額には明確な差(100万以上)が見られたが、個別に見た場合店長は評価により年収に大きな差があり評価の低い店長と下位の職制の年収で明確な差がみられないばかりか逆転現象がおきており、管理監督者性を否定する重要な要素となったようです。
ではここで!!!
実際に店長の取り扱いをどうすればよいか?
第一に、リスク管理として管理監督者性を否定された場合のことを考えた対応をする必要があり、そのために、まずは店長に関する賃金に関し以下の項目の確認します。
①定額残業手当の支給は行なわれているか?
②役付手当の支給は行なわれているか?また、支給名目は?
定額残業手当が既に支給されている場合については、万が一争いとなり管理監督者性が否定された場合であっても、実際の時間外手当から当該定額残業手当の金額を控除することが可能である為ダメージが軽減できることとなります。
しかしながら、ここで定額残業手当を除外した割増賃金算定基礎賃金の時間単価額が他のパート・アルバイト従業員よりも低くなっている場合には、先に述べた待遇面での管理監督者性に疑義が生じてしまうので注意しなければなりません。
次に、役付手当であるが、ここでも管理監督者性が否定された場合のことを考えると、割増賃金を算定する場合当該役付手当を算定の基礎賃金に含めなければならないのか、除外していいのかという問題が出てきます。
そのため、役付手当は支給されているが、定額残業手当は支給されていないようなケースが一番危険といえます。
店長としての長時間勤務に対する定額残業代の意味合いとして役付手当を支給していたにも関わらず、管理監督者性を否定されてしまった場合・・・結果として役付手当を含めた算定基礎賃金での残業代を支払わなければならなくなります!!
賃金債権には2年の時効があり、多くは退職時のトラブルで追求されてしまいます。また、一人の店長の言い分を認めてしまうと全体に波及し莫大な金額を支払う必要がでてくる恐れがあります。
この機会に、自社の賃金規定を皆さん確認・再検討しし、労使共に納得のいくルールを定めるべきかと思います。グレーな問題をクリアにすることで労働者のモチベーションがアップすることは多々あります。
自社の賃金規定検証に興味ある方は是非当事務所へご相談ください。
■志戸岡社会保険労務士事務所
08年11月08日22:59:20 |
Category: General
Posted by: syaroushiyutaka



