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【トヨタ自動車 開発部門で「係長」復活】

トヨタ自動車は、新車開発を担う技術開発部門の約1000人係長級として一定の権限を持たせ、5人程度の部下の管理や指導を徹底させることにしました。

「係長職」は約20年ぶりの復活となります。


入社10年前後の社員を係長級として扱い1年かけて定着具合を見極めた上で、新たなポストとして導入することにしています。

正式呼称に「係長」を使うかどうかは決めていませんが、給与面での処遇も検討することにしています。


係長級は現場を束ね、日常業務やスキル向上に一般社員が専念できる体制を整えるほか、教育係も兼ねることになります。


トヨタは1989年に課・係制を廃止し、現在は部、室、グループの3階層に区分されています。

各グループのスタッフは横並びですが、30人規模のグループもあるなど、課長級のリーダーが全員を管理することが難しい状況となっています。


日本企業は1980年代後半から1990年代、意思決定の迅速化や社内手続きの簡素化を目的に組織のフラット化を進めてきましたが、企業規模の急速な拡大や経営のグローバル化の進展などで現場の末端まで目が届かなくなってきています。

また、若手社員がマネジメント経験を積む機会が減り、2000年代以降は人員削減もあって中間管理職が多忙となり、部下のケアが手薄になる問題も生まれています。


係長の役職を復活させた企業は現時点でシャープなど一握りですが、今後、組織形態や役割を見直す動きも増えそうです。


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