スタッフBです♪

スタッフAが、前回のブログで挙げていた社労士試験。
この前の日曜に、試験がありましたね。

受験生の皆様、本当にお疲れ様でした。
自己採点等をしてみると、いろいろ考えることもあるかもしれませんが、
まずは、ゆっくり休んでくださいね。

*労災の選択式問題をみて、ちょっとびっくり!
 以前、ブログで話題にさせていただいた「外貌の醜状障害における等級の改正」につい て取り上げられていました。2年前の私のときも、労災選択式で、通勤災害の労災認定 の改正事項が 問題になっていたことを思い出しました。選択式試験では、労災の改正 は要注意なのか も!?
以前のブログ→https://www.sharoshiblog.com/officei/item_13098.html

さて先週、厚生労働省より平成23年の「厚生労働白書」が発表されました。
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/11/ 「社会保障の検証と展望~国民皆保険・皆年金制度実現から半世紀~」と題されて、戦後日本の社会保障のあり方および今後の展望が述べられています。国民皆保険・皆年金は昭和36年(1961年)4月に始まったので、今年は50年ですね。

この白書、PDFで公開されているのですが、なかなかの分量で読みごたえ満載です。図やグラフが多用されているので、読みやすさはありますけど。。。

興味深かったのは、単身世帯の増加について。
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/11/dl/01-01.pdf

今までの数値について折れ線グラフで示されていますが、同時に今後20年(2030年)までの予想も示されています。それによると、2030年には単身世帯が4割近くになるとされているのです。(PDF12ページ)

死別、非婚者の増加、また三世代同居の減少に伴って、単身世帯は増えていくのでしょうね。
介護の問題を含めて、地域での連携が必要になることを実感します。

また第4章の最初で、これまでの社会保障について次のように述べられています。http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/11/dl/01-04.pdf

高度成長期における「安心」は、多くの人にとって、男性を中心とした正社員が日本型雇用により所得を保障され、専業主婦をはじめとした家族による子育て、介護が期待できていたところにあったということができる。

医療保険における被扶養配偶者、年金における遺族年金、基礎年金の保障、所得税における配偶者控除あるいは給与における配偶者手当など専業主婦には制度的・経済的な支援もあった。

この「安心」を疾病、老齢、障害、失業というリスク対応によって補完するという形で日本の社会保障が発展していった。また、家族、地域のつながりはより密接であり、子育て等に互助が期待できるところも大きかった。



昨今、日本型雇用(終身雇用・年功型賃金)が揺らぎ、雇用情勢が変化することで今までの体制では立ち行かなくなっていますね。
職場、家族、地域社会などで意識を含めて変わっているので、社会保障のあり方自体が変化していく時期なのかもしれません。

同時期に発表され、白書第4章の最後の方に取り上げられている「社会保障に関するアンケート」では、社会保障の給付に関して、40歳代以下では、全ての年齢層で半数以上が「自分が一生涯で負担した分よりもかなり少ない給付しか受けないと思う」と回答しているそうです。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001moj0.html

また、今後の社会保障の給付内容について、「現状は維持できない」との回答が61.3%に及び、「現状はなんとか維持できる」(22.0%)、「現状は維持できる」(3.7%)を大きく引き離しているとのこと。

白書では、
「40歳代、50歳代の壮年層で「できない」とする割合が高く、現役世代の負担が限界に近づき、国の財政も厳しい状況にあると国民が認識していることが伺える。」
と、まとめられています。

昨日、民主党代表が決定したことを受けてのテレビの街頭インタビューで、今年新卒で働きはじめたという女性が、新代表に期待することとして「自分たちが年金をもらえるよう、しっかりやってほしい」と答えていました。

私自身の話で恐縮ですが、働きはじめた頃、年金というは「遠い将来の話」であまり関心がなかった、というのが正直なところだったことを覚えています。

そのニュースをみて、働き始めると同時に、老後の心配もしていく世の中になっているのだ、としみじみ実感しました。

雇用不安、年金不安、先行きが不透明な分、社会保障分野は世代を超えて高い関心を集めたものとなっているのでしょうね。