「うつ病」に罹患して欠勤している従業員さんで、今後の進退が不明な方と面談をしました。お話しをお聴きして、「うつ病」となったのがわかるような気がしました。
会社では売上目標や集金のこと他でガンガンと上司から言われ、自宅に帰ると奥さんからガンガン言われ、更には実家のお兄さんに何かあったらしく実家からは実家のある三次市に帰って家業を継ぐように言われ、全く心の休まる場所が無くなっていらっしゃる様子でした。ご本人が気付かないうちにストレスが蓄積してしまったようです。
年休を先月で使い切っていましたから、先月分から給与は激減し、今月分からは全く無い状態となっていましたので、まずは傷病手当金を申請することをお勧めし、療養に専念することをお勧めしました。
そのうえで、今後どのようにされたいのかをお聴きした処、11月末で退職したいというご意向でしたので、退職願の用紙を渡し、署名捺印して会社にFAXするか郵送するように
お勧めした処、快諾されました。働いていたときに本人が会社の人に色々な話しをされていたので、会社としても本人の本意が掴めずに困っていたのです。
本人の辞意を会社に伝えた処、11月末退職の件は合意するとのことでしたので、直ちに本人にその旨を伝えました。これで民法上でも辞意は有効となりました。
ヤレヤレ一安心です。しかし、この会社の会長は私の対応の速さにビックリされていました。なんでも、社内では2週間以上、この件が問題とされていたそうなのですが、誰も具体的な行動をとらないので問題が宙に浮いてしまっていたのです。それが私に依頼したら翌日には解決したのでビックリされたとのことです。
やはり何事も立ち竦んでいるのが一番良くないことで、「当たって砕けろ」と覚悟を決めて相手と対峙すると必ず道は開けてくるものですネ!!
また更に、知っていても使ったことがない知識は役に立ちにくい。「知識は使うことでブラッシュアップされて知恵となるが、使わなければ錆びついて弊害をもたらす」が持論です。そして更に、「知っていても使わない害」のことをPFドラッカー先生は「知りて害をなすな」と指摘されています。知っているのに使わないことは、いわば悪意があるのと同じ効果をもたらすと思ってします。そのため、今回も傷病手当金のことは当然のこととして、「うつ病」に関する知識と経験をフル活用しました。